折々のうた-大岡信-

某紙の朝刊に、今年4月に亡くなった詩人・評論家の大岡信(1931~2017)の特集記事が組まれ、氏が29年間書きつづったコラム「折々のうた」を引きながら、ロバートキャンベル氏がいろいろ語ったのがまとめてありました。
大岡信は、2003年に文化勲章を受章した人でもあります。

過去の「折々のうた」が8点(作)載っていましたが、「ん?」と思ったのは、1980年9/17付けのコラム。

折々のうた

以前、組香の「古今香」がらみで古今集序文を調べていたので、「あめつち」という言葉に目が留まりました。(あめつちは天地のこと)

確かに、序文には最初の方で「力をいれずしてあめつちを動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、男女のなかをもやはらげ、猛きもののふの心をもなぐさむるは歌なり。」と記されています。

紀貫之が記した序文ですが、歌の力を無限大に称えています。
なにしろ、天地を動かすほどですから…。

いつの時代にも、チクリとモノ申す反骨心旺盛な方はいるようです。