鳰の湖

「鳰(にお)の湖(うみ)」とは琵琶湖のことでした。

演歌歌手?丘みどりの最新曲のタイトルにもなっています。
大晦日のNHK紅白歌合戦で、彼女はきっとこの曲を歌うと思います。(ただただタイトルが気に入っているだけで、ファンというわけではありませんので念のため!)

鳰(にお)は冬の水鳥「カイツブリ」のことです。
琵琶湖にはカイツブリがたくさんいるのでしょうか…。(日本では留鳥となっています。)

※「新ヤマケイポケットガイド野鳥」より

歌詞を調べてみました。(閑人です!)
①番は、「伊吹おろしが身を切るように」で始まり、最後は「悲しみに波が立つ鳰の湖」
②番は、「瀬田の唐橋渡れば先に」で始まり、最後は「朝靄(もや)に消えてゆく鳰の湖」
③番は、「沖の白石つがいの水鳥(とり)が」で始まり、最後は「恋しくて恋しくて鳰の湖」

歌のテーマはこれだけで十分想像できますが、フレーズの一つに引っ掛かりました。
「沖の白石…?」

「一体、どこ…?」

地図帳では解らないので、ネットで調べてみました。
「沖の白石」は、琵琶湖のほぼ中央にある大小4つの岩のことでした。
地元の人にはよく知られている岩かと思いますが、個人的には全くの初耳でした…。
一件落着です。

この演歌のタイトルが気に入った経緯は実に単純です。
鳰(にお)は、組香「水鳥香」の香種[鴨(かも)・鳰(にお)・鴛(おし)]の一つになっているからです。

万葉の昔から和歌にも詠まれた「鳰の湖」「鳰の海」は、景色が一面に広がってゆくような美しい響きの言葉だと思います。

演歌は大ヒットするかもしれません…。