よひら

雨がしとしとと降り続いています。
東海地方の梅雨入りが近そうです。

今日で5月はお終い。
暦を見ると、今日は七十二候の「麦秋至」にあたっています。
[麦の秋に至る]で文字通り、麦が実り熟する時季ということですが、作付が減少している現在では滅多に麦刈りの風景を見る事はありません。
10年程前に、とある田舎で黄金色に輝く麦穂を見ましたが、思わず「めずらしい!」と叫んだことを今でも覚えています。
ばくしゅう【麦秋】は夏の季語、そして旧暦四月の異称でもあります。(今日は旧暦四月十七日)

ガクアジサイ【額紫陽花】の花がそろそろと咲き出しています。

紫陽花が咲き出すと思い出すのは、銘「よひら」の上生菓子。
よひら【四片・四葩】は、花弁が四枚あることを意味しますが、紫陽花の花のことです。
お菓子銘を「よひら」と聞いた時には、銘の素晴らしさに感動した覚えがあります。(^O^)

あぢさゐの下葉にすだく蛍をば四ひらの数の添ふかとぞ見る  定家

香道一口メモ・162【伽羅目利①】

伽羅は品質によって価格が非常に違い、判別にも特殊な技術が要求される。これは現代でも同様。また、当時一般の需要が高かったことなどから他の香料から除外され特別扱いされた。で、伽羅は薬種目利の中に伽羅目利という香木に精通した役人が置かれていて、これが査定に携わった。この目利役人に香道を修得した者がいたといわれている。