山芍薬の白い花

この時季に咲く花で、大切にしている鉢植えの一つがヤマシャクヤク。
数日前から蕾が徐々に膨らんでいたのですが、今日やっと開花しました。

尤も、午後から天気は雨模様となり、開きかけた花もスッキリとは開かず、また閉じ加減になってしまいました。
昨年より一週間ほど遅い開花となっています。

美しい花です。
純白の花びらがひときわ緑に映え、凛とした気高さを感じます。

この花を観るためにひと冬を過ごしてきた、と云っても過言ではないほど心待ちにしていた花なのです。(^O^)

詩歌をちこち 【篝火香】

|①『源氏物語』ー篝火- 384
|    (光源氏)
篝火にたちそふ恋の煙こそ 世には絶えせぬほのほなりけれ
〔大意〕庭の篝火とともに立ちのぼる煙は、いつまでも消えることのない私の思いの火のあらわれ、すなわち恋の烟なのだ。

|②『源氏物語』ー篝火ー 385
|     女君(玉鬘)
行く方なき空に消ちてよ篝火の たよりにたぐふ煙とならば
〔大意〕私への恋は虚空で雲散霧消させてください、それが篝火とともに立ち上る烟だというのなら。

*和歌出典『新編国歌大観』(角川書店)
*大意出典『新日本古典文学大系』(岩波書店)