やるまい会・野村又三郎

志野流香道松隠会第30回全国大会の案内が届きました。

一日目の5月26日(土)は「献香式」と「講演会・懇親会」が行なわれ、狂言方和泉流能楽師・野村万蔵氏の狂言も演じられるようです。
二日目の5月27日(日)は熱田神宮を会場にして組香席などが設けられるようです。

案内を見た時、「名古屋には狂言方の野村又三郎氏が門を構えているのに…」と思ったのですが、直ぐに26日(土)は名古屋能楽堂で同氏が主催する恒例の「やるまい会」公演が組まれていることに気付きました。

毎年の定例公演日と重なっては何んとも致し方ありません。

和泉流狂言師十四世・野村又三郎氏は名古屋を本拠地としていて、同じく伝統芸能に携わっている志野流香道とも接点があるようです。

2007年の『和楽』2月号に載っていたのは、野村又三郎氏(当時は小三郎)、辰巳琢朗氏、大樋年雄氏、小川珊鶴氏、渡辺真理氏らを迎えて催された松隠軒での「競馬香」の記事でした。

また、2012年には「五感で楽しむ 名古屋『和』シンポジウム」と題して、野村又三郎氏、両口屋是清十三代目・大島千世子氏、そして志野流香道二十一世後継者・蜂谷宗苾若宗匠の三氏によるトークイベントが催されています。

「名古屋『和』シンポジウム」では、野村又三郎氏の飾らない豪快な話しぶりが強く印象に残っています。

三氏に共通していたのは「伝統とは革新の連続」という意識でしょうか…。

花弁が4枚のシロヤマブキ(白山吹)が咲いています。

香道一口メモ148・【蘭奢待②】

中世の正倉院はこの香木の存在によって広く知られていたといわれたほど有名。截香(せっこう)したのは至徳二年足利義満、寛政六年義政。また天正二年織田信長、慶長七年徳川家康が先例にならい拝領している。天正十七年には豊臣秀吉も信長にならおうとはかったが、正倉院は開扉されなかったとか。その後は明治十一年明治天皇が截香されている。