献茶について

表千家機関誌「同門」五月号の巻頭言の中に、心に留まる一文がありました。

今年二月に十五代家元を継承した猶有斎宗匠の「献茶奉仕について」という記事の中の一文です。

十四代家元・而妙斎(隠居名:千宗旦)が著書『茶の湯随想』の中で「家元が神前や仏前で茶を点てるのは、参列者一同を代表して奉仕をするものである」という一文があることに触れた後、十五代・猶有斎は「つまり、参列される方々は、献茶の点前を[見る]ことに眼目を置くのではなく、ご自身も心の中で一服の茶を[献じる]気持ちで臨んでほしいということなのです。」と述べています。

考えてもみなかった視点ですが、確かにその通りかもしれません。

昨日は献茶式に参列しましたが、思えば私自身、この視点は失念していましたネ。

なんと、なんとです…。

ヒメヒオウギの花が雨に打たれています…。

香道一口メモ・158【丹霞の故事①】

中国北宋時代の僧・子淳は鄧(とう)州の丹霞に住んでいたので丹霞和尚ともいった。この寺の仏像が霊験あらたかだというので参拝者が絶えなかった。和尚は口を極めてそのようなことは仏教の本義でないと説いたが、参拝者はいっこうにへる様子もなく、寺は迷信の巣くつになろうとした。そこで和尚は思い切って仏像を焼いてしまったという。

※六十一種名香の「丹霞(たんか)」、伽羅で味は[苦・酸]とか…。

菓子舗「たねや」の母の日特別和菓子「ひとへに」です。

ネーミングが洒落ています…。