萬福寺(宇治)でマンプク

6月9日(土)に京都・宇治市の萬福寺(1661年開創)を訪れ、「開祖 隠元禅師から伝わる、三百余年 悠久の味。」と謳われる普茶料理をいただいてきました。

普茶料理は、黄檗宗の開祖・隠元禅師が中国から伝えた精進料理との説明が栞にはあります。
普茶とは普く衆にお茶を供すると云う意味だそうです。

朝、京都駅発のJR奈良線に乗車し、黄檗駅を目指しました。
車内は観光客などで満員の有り様で、皆さん一体どこまで行くんだろうと思っていましたが、最初の東福寺でそれなりに下車、次の稲荷でドドッと下車、車内は一気にガラガラ状態になりました。
伏見稲荷大社の人気は絶大のようです…。

萬福寺は、静かな佇まいの中に凛とした姿で存在し、気品を感じさせる大きなお寺でありました。
訪れる人は、京都市内名所寺院と比較すると驚くほどまばらで、ゆったりとした空間と時間の中に身をゆだねているような感覚に包まれました。

 

※蓮池(放生池)と山門

※大雄宝殿(本堂)

※本堂前の香炉(紅くて長い線香を焚きます)

※開山堂前の蓮鉢

蓮の鉢は全山で100鉢近く置いてあったのではないでしょうか。
幾つかの鉢では開花していましたが、本格的にはこれからということでした。
売店の人の話によると、毎年4月から5月初めまで、蓮の苗を販売しているそうです。

普茶料理はどの品も美味しくいただきました。
蒲焼もどきに、野菜天ぷら・唐揚げもどき等の油料理もあり、見た目は大きくないのですが、品数豊富でお腹がいっぱいになるほどでした。

※から揚げもどき(大豆)

※蒲焼もどき(裏の皮は海苔)

萬福寺でゆったりとした時を過ごしてから京都市内へと戻りました。
萬福寺を訪れた印象としては、「異次元の寺」といったところでしょうか。

そういえば、山門近くには石柱が立っていて「不許葷酒入山門」の文字が…。
禅寺の結戒の一つ[くんしゅ山門に入るを許さず]です。

※右脇の石柱に「不許葷酒入山門」

下の写真は、栞と普茶料理のパンフレットの一部です。

 

【6/14追記】ネットに載った京都新聞記事によると60種160鉢あるそうです。
おまけに、今年は珍しく双頭蓮(花が二つ)が見られるとか。これは孫文が支援者の日本人に贈った種からのもので名前は孫文蓮だそうです。
思えば、一鉢一鉢に名前を書いたプレートが挿してありましたが、今でも記憶に残っているのは「国道24号」という名前のもの。
何なんでしょうか?(^O^)