百「読」は一見に如かず

動画サイトYouTubeで、時々眺めているのが穂高連峰を望む上高地河童橋のLIVEカメラ映像。
五千尺ホテルが運営している4Kカメラ映像は美しく、河童橋を渡る人々の動き、梓川の流れ、岳沢を抱く穂高の峰々、青空に際立つ稜線、ゆったりと流れる雲などなど、映像の細部に至るまで、すべてが「青春のアルカディア」となっています。

動画サイトの上部に現れるサムネイルは、個人データがしっかり収集・分析されているからでしょうか、興味を持っていてクリックしてもらえそうなタイトルが並んでいます。
確かに便利ではありますが、個人の興味・趣味などがしっかり収集されているわけで、ちょっと恐ろしくもあります。
でも、止めはしませんが…。(^^)

最近は、茶道のお点前の動画も多数アップされています。
解説書や教本に導かれることは多々ありますが、文字だけでは肝心なところの動きが解らないこともまたしばしばです。
その点、動画はバッチリで、百「読」は一見に如かずです。

今日も上高地のLIVEカメラ映像を見ようと動画サイトを開いたところ、視野に入ってくるサムネイルの中に、袴姿の二人の外国人男性の姿がありました。

香道の手前!と直感しました。

動画は、志野流香道の乱箱を用いた埋込み手前(但し、男手前)のデモンストレーションで25分にも及ぶ長さでした。
香元を務めていたのは、見覚えのある「あの方」のようでした…。

プロが撮影・編集したと思われる、とても美しい映像です。
数か所に入る説明の文字はフランス語で理解できませんでしたが、arashiとkumoの文字だけは読み取れました。(^^)

足の運び、身体の動き、手の動き、指先の動き、全てに迷いがなく、凛とした雰囲気を醸し出していました。
一客の所作とともに完璧な一つの「世界」を創り出し、余韻さえ残した素晴らしいデモンストレーション映像でした。

試みの香は「嵐」と「雲」、出香は五包となっていましたから、「落葉香」からのアレンジと想像しました。
あくまでも、デモンストレーションです。

しみじみと「不易流行」の言葉を思い出しました。

今日もアサギマダラです。美しい~!