花筏
花筏は、いかにもこの時季にふさわしい美しい言葉です。
辞書には、
水面に散ったはなびらが連なって流れているのを筏に見立てた語。また、筏に花の枝の折り添えてあるもの。筏に花の散りかかっているもの。
とあります。
茶道では、茶杓の銘として「花筏」の語を使った記憶があります。
また、香木には後水尾院の勅銘香として「花筏」があるそうです。
植物の花筏は、花をのせた葉を筏にたとえての名です。
雌雄異株で、一枚の葉に雌花は1~3個、雄花は5~10個つくのだそうです。
写真の株は、花が7個ほど付いているので雄株ということになります。
秋になって実が付いて黒く熟すためには雌株が必要となりますが、雌株はないので結実を見たことはありません。(熟した実は食べられるとか…)
椿の「式部」が花開いています。
直径が10cmほどで、とにかく巨大です。