訶梨勒 ②

茶道や香道では、邪気を払うとして訶梨勒(かりろく)を書院の柱に掛けることがあります。
香道関係の本を見ますと、袋の中には訶梨勒の実を12か13、あるいは16入れると書いてあります。

12個は一年12ヶ月から、13個は旧暦で閏月のある一年は13ヶ月であることから理解できますが、16個の由来となると見当もつきませんでした。
ですが、最近になってふと浮かんできたものがあります。

五臓六腑と五味で、5+6+5=16。
五臓は、漢方でいうところの心臓・肝臓・肺臓・腎臓・脾臓。
六腑は、漢方でいうところの大腸・小腸・胃・胆・膀胱・三焦。
五味は、甘(あまい)・酸(すっぱい)・辛(からい)・苦(にがい)・鹹(しおからい)の総称で、香道では香木の香りを五味になぞらえています。

内心、結構いい線をいっているのではないかと思っています。(o^-^o)

また、数合わせ的には、香道で云うところの六国五味と陰陽五行でも、6+5+5=16になりますが、さてどうでしょう……。

訶梨勒の袋に果実を16個入れるという由来は、正直なところ確かめようもなく、本当のところは解りません。
どうやら、12個入れておくのが一番無難なようです。

吹雪白玉椿の花が咲きました。(o^-^o)

吹雪白玉