ムラサキツユクサ-和楽会-
5月の声を聞くと、炉の釜をあげ、畳を丸畳に替えるという作業を毎年繰り返していますが、部屋の空気が変わると同時に、「また、今年も…」と気分もリフレッシュされるようです。
今月の和楽会の花はムラサキツユクサ。
かなり前から咲いていますが、花は朝開き、夕方になって気が付いた時にはしぼんでいるという毎日です。
籠は「鉄線籠」
お菓子は、この時季の定番「落し文」でした。
葉の表面の白く丸い玉は、どうやらオトシブミの卵を模しているようです。
日本国語辞典から一部を引用します。
「オトシブミ科の小甲虫。…。ナラ、ハンノキなどの葉を丸めて「ゆりかご」と呼ばれる巣をつくり、地上に落とす。巣中で卵はふ化し、幼虫は巣の一部を食べて育つ。巣が巻いた手紙のようにみえるところからこの名がある。」
「落し文」の実物は、植物園のガイド付き散策会で見たことがありますが、地面に丸まった小さな葉が落ちているぐらいにしか見えないので、ほとんど気がつかない事が多いようです。
和菓子は、銘で、形で、色で、そして味で楽しむ、一つの芸術品かもしれません。(o^-^o)