よひら
京の和菓子を紹介していたTV番組で聞いた菓子銘は「よひら」。
よひら…?
初めて聞く言葉でした。
しかも、俊成、定家の親子の歌から引いた菓子銘のようです。
よひら【四片】
花弁が四枚あること。また、その花弁。紫陽花の花をいう。
更に、辞書には[補注]として、
現代俳句では、しばしば「四葩」(「葩(は)」は花びらの意)の文字をあてる。
とあります。
早速、ネットで検索してみました。
夏もなほ心はつきぬあぢさゐのよひらの露に月もすみけり (俊成)
あぢさゐの下葉にすだく蛍をば四ひらの数の添ふかとぞ見る (定家)
ネット上には歌の意味も載っていました。
確かに、和菓子の銘は良く考えられていて、物語や和歌、そして異称などから引かれることも多く、「まんま」ではなく「ひとひねり」してある場合が多いように感じています。
和菓子の姿や彩り、そして焼印などとともに、想像力を試されることも多く、思わず「ふ~ん」と唸る事もしばしばです。
和菓子は、姿や色どりを見て、銘を聞いて、味わって、五感を働かせて楽しむものと、あらためて感じ入りました。
本日、名古屋三越「菓遊庵」で買い求めたのは金平糖の「あじさい」、何よりも色どりが綺麗です。