八音香
古代中国の楽器分類法に、発音体の材料によって8種に分ける八音(はちいん/はっちん)と呼ばれる方法があるそうです。
金(鐘(かね)の類)、石(磬(けい))、糸(琴の類)、竹(笛の類)、匏(ほう)(笙(しょう)の類)、土(壎(けん))、革(鼓の類)、木(拍板の類)の8種です。
この八音をモチーフにして遊ぶ組香に「八音香」(大外組)があります。
◆香は八種
金として 二包で内一包試
石として 同断
糸として 同断
竹として 同断
匏として 同断
土として 同断
革として 同断
木として 同断
◆聞き方
金~木の試みを聞いた後、
出香八包(金~木)を打ち交ぜて聞きます。
◆記録紙
全当りの人には、点数の所に八音和と書きます。其の外は点数として、二点なら二音、五点なら五音というように書きます。
また、札銘のところには調子の名を書いて、名乗り(自分の名)はその傍らに書きます。
そして、その調子の名は、日本の「十二律」となっています。
◆メモ
「八音香」の為に、十二律と音階についてあれこれ考えていたのですが…。時間が掛かりそうです。
<日本の十二律>
壱越(いちこつ)
断金(たんぎん)
平調(ひょうじょう)
勝絶(しょうせつ)
下無(しもむ)
双調(そうじょう)
鳧鐘(ふしょう)
黄鐘(おうしき)
鸞鏡(らんけい)
盤渉(ばんしき)
神仙(しんせん)
上無(かみむ)
*徳川美術館所蔵の十二律管