源氏物語
新聞朝刊に、角田光代訳『源氏物語 上』(河出書房新社)のカラー広告が大きく載っていました。
それも「もっとも読みやすい、最高の新訳、誕生!」というキャッチコピー付きです。
これまで、少なくない数の作家が源氏物語の現代語訳を出していますが、wikipediaを見たところ売れ筋の発行部数が載っていました。
・瀬戸内寂聴訳(全10巻 講談社)220万部
・与謝野晶子訳(全3巻 角川文庫)172万部
・谷崎潤一郎訳(全5巻 中公文庫)83万部
・円地文子訳(全5巻 新潮文庫)103万部
・田辺聖子訳(全5巻 新潮文庫)250万部
・橋本治訳(全5巻 中公文庫)42万部
・大和和紀『あさきゆめみし』(全13巻 講談社)1800万部
『あさきゆめみし』は漫画ですから別にしても、複雑な人間関係のゴチャゴチャした物語がよく売れた時代があったことがわかります。
単行本が売りにくいと云われる今の時代からしてみると、個人的にはちょっとした驚きです。
私的には、徳川美術館で購入した『絵本源氏物語』(貴重本刊行会)が、各巻のサマリーと挿絵で構成されていて、組香の背景を知りたいときなどにはとても便利で重宝しています。
最近、興味を持った変体仮名を忘れないためにと、少しづつ文字だけ追っているのが「青表紙本 源氏物語」(新典社)。
『源氏物語』(桜楓社)を横に置きながら「桐壺」を見始めていますが、まぁ、亀の如き歩みです…。