香道一口メモ・28
記事の投稿が習慣になってしまったような一口メモ。
原稿の文字は虫めがねを必要とするほど小さいのですが、iphoneのカメラを使えば全く問題ありません。
ズームで撮った写真を指先で拡大すれば、もうバッチリだからです。
香道一口メモ・28【薫物(たきもの)③】
「梅花」なら春の風情をおもわせる梅の香を、「荷葉」なら夏に咲くハスのようなすずしさを表現させる。合香の香剤は約五十種知られている。「梅香」の中にも香剤の種類、量、比率、あるいは練香の順序によってはさまざまで各種の調合法が行われていた。乾燥を防ぐのに陶器に入れ暗所に保存した。薫物は一木使用までの主流をなした。
「六種の薫物」について、太田清史著『香と茶の湯』(淡交社)に記されている該当部分を引用します。
■後小松天皇(存位1382-1412)の撰になる『むくさのたね』によりますと、春は「梅花」で梅の香り、夏は「荷葉」で夏の蓮の花の涼しい香り、そして秋は「菊花」で菊の花の香り、冬は「落葉」で木の葉の散る頃の香り、それ以外にもう二種類、四季を通じて使える玄妙な香りの薫物として「黒方」、それから「侍従」という秋風を感じさせる、人物になぞらえた香り。■
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