香道一口メモ・49-50

何んとなく書き始めた香道一口メモ。
志野流香道の先代家元・蜂谷幽求斎宗由宗匠(1902~1988)が中日新聞に連載されたと云う一口メモを見る機会があり、あらためて文字を起こして投稿記事としてアップしていますが、今回で50回目を迎えました。(何となく、追われているような感覚です)
一口メモというタイトル通り、短い文の中に要点が凝縮されているようです…。

香道一口メモ・49【組香(くみこう)①】

二種類以上の沈水香を用い、その香気の推移と、主題とする内容を鑑賞する方式。もっとも一般的に行われる。十五世紀の末ごろには、数式・図式で表すかんたんな十炷(じゅちゅう)香や系図香が創案されていた。その後香道の発展が作成を促進させ、しだいに和歌・漢詩・物語・故事などに主題が置かれて、より複雑な組香が創作された。

香道一口メモ・50【組香②】

三種香=初期の組香。三種類の香木をそれぞれ三片ずつ計九片を香包に入れ、これを打ち混ぜる。その中から適宜に三包を取り出し聞香する。その結果は人によりさまざまに聞かれるから、たとえば三包とも香りが異なると思えば[香図](緑樹の林)一番と二番目が同香で三番が別香と思えば[香図](隣家の梅)などと図型で答えを示す。この組み合わせは五通りある。

■三種香

三種香

三種香の名目の出典については、以前にも記事にした覚えがありますが、とある本にはサラリと「宇津保物語」と記してあります。
しかしながら、上記の名目がそのまま物語の文中に出てくるわけではありません。
「琴」をキーワードにして、物語に出てくる単語をつなぎ合わせて行くと、上記の名目も頷けるといったところでしょうか。
個人的には、良く分からないというのが本当のところです。