野宮(ののみや)後日談
先日5日(日)の名城市民茶会・志野流薄茶席でお話に出た「野宮(ののみや)」の件、つながりがやっと解りました。
「野宮」の話が出る前に、お棚の説明をされていたようですが、そのお棚の名は「黒木棚」であることが判明。
お話が良く聞こえなかったので、繋がりが解らなかったのですが、「黒木」が間に入れば「野宮」は頷けます。
野宮神社は京都・嵯峨野にあり黒木の鳥居(文字通り黒い鳥居)があることで知られていますが、志野流先々代・頑魯庵宗匠がお好みとして「黒木棚」を作られたと聞きました。
黒い二重棚であることは覚えていますが、チラリとしか見なかったので細部は良く覚えていません。
なんだか、棚の柱が通り一遍の角柱ではなかったような気がしています。
良く見ておけば、写真を撮っておけば良かったと、ちょっぴり反省しています。
ともあれ、一件落着しました。
山茶花の一番咲きです。
香道一口メモ・55【盤物(ばんもの)】
江戸時代の初めに競馬香・源平香、中ごろまでに蹴鞠(けまり)・舞楽・花軍・相撲香といった貴人や武人の遊芸を題材にした、視覚にも訴える十五組ほどの華麗な盤物が作られた。蹴鞠香なら香の聞きに応じて、盤に配置された人形の烏帽子(えぼし)や扇、造花などを鞠場で演じられる作法の様で表現し、聞香の座を展開させる。
■上段は「蹴鞠香」と「舞楽香」、下段は「相撲香」と「花軍香」です。(図録「香の文化」(徳川美術館)より加工)
■「十五組ほどの華麗な盤物が作られた」とありますが、以下のような盤物のことでしょうか。
※十組盤=六儀香、吉野香、龍田香、相撲香、鷹狩香、闘鶏香、舞楽香、蹴鞠香、花軍香、呉越香
※四種盤=競馬香、名所香、矢数香、源平香
※三組盤=競馬香、名所香、矢数香
上記を数えると、源平香を入れたとしても十四組にしかなりません。さて、あとは何でしょうか?
なお、盤物自体は、上記以外にもたくさん作られていたと聞いています。