「迎春」挨拶
東京・麻布の「香雅堂」から、新年戌年の縁起商品が数点掲載された迎春シート(B5判)が早々と届きました。
麻布・香雅堂は京都・山田松香木店と、経営者が兄弟関係にあったと記憶しています。
香老舗と云えば、京都では鳩居堂、松栄堂、山田松香木店、負野薫玉堂などがあります。
麻布・香雅堂に行ったことはありませんが、こちらは独自のオンラインショップも運営しています。
掲載商品の「創作香袋 香福の戌 人形型」は見るからに可愛いです。
来年の御題「語」に因んだ羽子板型の「御題香」も用意されています。
「御題香」と云えば、お家元・松隠軒でも毎年用意されているようです。
来年の干支は戊戌(つちのえいぬ・ボジュツ)。
今年も残り40日余り、今日は旧暦の十月一日で、いよいよ冬の季節本番です。
体調に気を付けて、元気に年を越さねばなりません。
香道一口メモ・65【香炉③】
廻り香炉=金属製の球形で回転自在の炉が付いている。袖(そで)や懐へ入れて香を留める時に用いるから「袖香炉」ともいう。これを客の供応に出すことがあった。正倉院御物の銀薫炉(ぎんのくんろ)はこの形。枕香炉(香枕)は透かし絵のある木製の枕の中に別の香炉が入れてあり、それに香をたき頭髪に移し留めた。これらは江戸時代に流行した。
■下の画像は、二点とも図録『香り』(東京芸大美術館・日経新聞社)より。
※菊折枝蒔絵廻り香炉(徳川美術館蔵)の仕様
※菊折枝蒔絵枕香炉(徳川美術館蔵)