戌(いぬ)

今日は仕事納め、今年も残すところ三日となりました。

来年の干支は戊戌(ぼじゅつ・つちのえいぬ)ということで、茶道具の意匠や色紙、そして置き物等に盛んに「犬」が用いられています。

一廻り前にいただいた色紙にも犬が描かれていましたが、笊(ざる)をかぶった犬でした。

説明によると、笊かむり犬は、浅草観音の仲見世等で古くから知られる頭に笊をかぶった小型の犬張子で、笊(ざる)は通りが良くなるとの言い伝えから、子供のお守りとして愛されてきたのだそうです。

「通りが良くなる」とはねぇ…。

今日届いた『茶道雑誌』新年一月号の表紙が、日本画家・森田りえ子氏の「笑狗招福」で、矢張り笊(ざる)をかぶった犬の張子でしたので、定番の「絵」であることをあらためて知った次第です。

なお、新年の1月10日から、名古屋松坂屋で「森田りえ子 日本画展」が開催され、『茶道雑誌』の表紙を飾った原画が展示されるそうです。
行かなくっちゃ…。

※NHKネットラジオらじるらじるの聞き逃し番組に収められている、松栄堂主人・畑正高氏の講演録「日本人と香りの美」シリーズは今日の第13回のアップが最終回でした。

系統的に「香」に関わる世界を知ることができて、とても勉強になりました。