茶の湯に出会う 日本に出会う

朝刊TV番組欄のページに某千家流の「初心者のための茶道教室」の広告が載っていました。

キャッチフレーズは「茶の湯に出会う 日本に出会う」。
半年間全20回で、全18都市34会場での開催とありました。

近年、茶道人口の減少が業界内で話題になっていますが、少しでも新たな魅力を提示して茶道人口の減少に歯止めをかけるべく、流派によっては斬新な企画を打ち出しています。

HPをのぞいてみますと、教室の会場は概ねホテル内ということで、しかも回数を全20回と区切っていて、目新しさを前面に出しています。
尤も、終了後の「お誘い」が別途あるのかどうかは知りませんが…。

教室の在り方も、時代と共に変化していく必要があるのかもしれません。

※蠟梅

茶道雑誌2月号に、表千家七代・如心斎と、その実弟である裏千家八代・又玄斎(一燈)の記事が載っていました。
共に千家中興の祖として名高い両名で、「七事式」を中心になって制定したことでも知られています。

千家茶道流派の縁戚関係はどうなっているのか、あらためて少しだけ調べてみました。(出典:WikiPedia)

【表千家】
5代 随流斎 …久田宗全の弟
6代 覚々斎 …久田宗全の子
9代 了々斎 …久田宗渓の子
10代 吸江斎 …久田宗也の子

【裏千家】
7代 最々斎 …表千家7代如心斎の弟
8代 又玄斎 …表千家7代如心斎の弟
11代 玄々斎 …三河・松平乗友の子
12代 又妙斎 …京都・角倉玄祐の子

【武者小路千家】
7代 直斎  …嵯峨家よりの養子
8代 一啜斎 …直斎の門人
9代 好々斎 …裏千家9代不見斎の子
10代 以心斎 …久田宗也の子・表千家10代吸江斎の弟
11代 一指斎 …表千家10代吸江斎の子
12代 愈好斎 …久田宗悦の子
13代 有隣斎 …女婿

複雑な縁戚関係にはビックリですが、とにかく家元継承が一番の優先事項であることだけは間違いありません。

ところで三千家。
3代・千宗旦には四男一女、即ち先妻との間に長男(宗拙)と次男(宗守)、後妻との間に三男(宗左)、長女くれ(久田宗利室)、そして四男(宗室)がいました。

先妻の子である長男(宗拙)は勘当され、次男(宗守)は塗師として千家を出ていて、後妻(宗見)との間の子である三男が宗左として表千家「不審庵」を、四男が宗室として裏千家「今日庵」の家督を継いでいます。

なお、次男(宗守)は千家を出て吉岡姓を名乗り塗師をしていましたが、兄弟の勧めでその技を初代中村宗哲に譲り、千家に復して武者小路に「官休庵」を建て、武者小路千家を興しています。

それにしても、茶道の流派の多いこと。
行きつくところまで行くと、矢張り一派を興すことになるものなのでしょうか…。