志野流香道全国大会(名古屋)
志野流香道松隠会全国大会(名古屋)が熱田神宮を会場にして行われました。
お天気に恵まれ、夏の陽射しは暑く感じられましたが、緑が深い熱田の杜には爽やかな風が流れていました。
とは云うものの、今日の名古屋の最高気温は30.7度の真夏日となり、各会場ともエアコンのありがたさを実感した次第です。
神宮会館・龍影閣・千秋閣・又兵衛を会場にして「名香席」の他に「菖蒲香」「福寿香」「小鳥香」の組香席が設けられました。
私が手にした香席券は「名香席」と「小鳥香席」の二つで、その他に「呈茶券」と「点心券」が付いていました。
宝物館などを見学した後、最初にお吸い物付きの「点心」をいただきました。
次に、呈茶席へ移動し、立礼のお点前で薄茶を頂きました。
端折傘に掛けられていたのは漢字三文字で「ぼんじゅうる」と読ませる短冊で、宗匠の遊び心が光っていました。(煩?什瑠)
【会記】思い出すままに…
|掛物 短冊「煩什瑠」(家元訪仏記念)
|花入 南蛮籠に胴上と弦を付けて端折傘に
|花 破れ傘・ずいな・浦島草
|香合 宝珠形(野々宮神社の黒木鳥居古材を以て朱溜塗)
|釜 荷葉釜
|水指 南蛮器に作り蓋
|茶器 黒柿に忍草絵長茶器
|茶碗 三嶋・馬盥(惺入)・鳴海織部
|茶杓 銘 滝の音 頑魯庵
|蓋置 ナフキン立(家元訪欧記念)
|菓子 銘 よろこび 両口屋是清(葛仕立紅白餡/三十周年記念に寄せて特別意匠)
組香席の「小鳥香」は見事に外れました。
実はちょっぴり自信があったのですが「そんな時は大体外れるもの」という戒めを改めて思い出す結果となりました。
名香席で炷かれた名香は、六十一種名香「紅塵」(伽羅)、隔て香として「赤栴檀」、そして二百種名香「一聲」(伽羅)。
エアコンの風が流れていた関係でしょうか、「紅塵」は香りがふくよかに立つというより、かそけき香りを味わうといった感じでしたが、確かに全浅香と云われている木肌・木筋は見てとれました。
一番はっきりと、しかも心地よい香りに包まれたのが「赤栴檀」であったことは、私的にはちょっと意外でした。
北海道大会でお世話になった方々、京都でお香とお茶で御活躍されている方、また久しぶりにお会いした方ともなつかしくお話することができ、全国大会ならではの出あいを楽しませていただきました。(感謝!)
第30回記念大会の「記念品」は沈水香木。
楽しい楽しい全国大会でした。
全国大会のために多大な時間と労力を費やされたであろう全ての方々に感謝、感謝です。(^O^)