かほよ花=かきつばた
かおよばな【顔佳花】は美しい花の意で、かきつばた【燕子花・杜若】の古名とされています。
名古屋・両口屋是清製の薄紫色のお菓子「かほよ花」が豊国神社献茶祭の松尾流のお茶席で出されました。
お菓子銘の通りに、見た目も美しく美味しいお菓子でした。
志野流のお席のお菓子は三色のかさねのイメージで、銘は「千代の色」だったように記憶しています。
餡をこなしで袖のようにつつんだ美味しいお菓子でした。
両席ともほどほどの人数で、ゆったりとした雰囲気で月釜を楽しむことができました。(^O^)
今日は、豊臣秀吉を祀る豊国神社の例祭の日。
参道の両側には屋台がぎっしりと軒?を連ねていました。
カキツバタとはくらぶべくもありませんが、ムラサキセンダイハギ【紫千代萩】が開花しました。
見るからにマメ科の洋花です。
詩歌をちこち 【乙女香】
|①『源氏物語』-少女- 336
| 宮(秋好中宮)
こころから春まつ苑はわがやどの 紅葉を風のつてにだに見よ
〔大意〕心から春の到来を待っているそちらの庭では、今は所在ないだろうから、こちらの庭の紅葉を、せめて風の便りになりと見てください。|②『源氏物語』-少女- 337
| (紫上)
風に散る紅葉はかろし春のいろを 岩ねの松にかけてこそ見め
〔大意〕風に散る紅葉は心の軽いもの。春の色を、この永久に変らぬ岩根の松の緑に託して見ていただきたい。*和歌出典『新編国歌大観』(角川書店)
*大意出典『新日本古典文学大系』(岩波書店)