ホタルブクロ

今日の名古屋の最高気温は29.6℃、真夏日まで「もうちょっと…」でした。
週末にかけては30℃超えの真夏日とか…。

ホタルブクロが開花しました。
夏が来たことを実感する花です。

姿が提灯(火垂る)に似ていることから、ホタルブクロの名があるようです。
でも、ホタルが中に入ってボォーと花弁越しに光が見えるイメージの方がロマンを誘います。

詩歌をちこち 【琴玉香】

|『拾遺和歌集』巻第八 雑上 451
| 野の宮に斎宮の庚申し侍りけるに、松風入夜琴といふ題をよみ侍りける   斎宮女御

ことのねに峯の松風かよふらし いづれのをよりしらべそめけん

〔大意〕琴の音に、峰の松風の音が似通っているように聞える。いったいあの松風は、どの山の尾、つまり琴の緒から、美しい音を奏で出しているのだろうか。

*和歌出典『新編国歌大観』(角川書店)
*大意出典『新日本古典文学大系』(岩波書店)

※『和漢朗詠集』巻下 文詞 469 にも同歌。
※斎宮女御(さいぐうのにょうご)=徽子女王(きしじょおう)

民謡「黒田節」の二節の歌詞は次のようです。(出典:Wikipedia)

〽峰のあらしか松風か 訪ぬる人の琴の音か 駒をひきとめ立よれば 爪音たかき想夫恋 (そうぶれん)

想夫恋 (そうぶれん)については『広辞苑』に以下の説明があります。

■雅楽の唐楽、平調(ひょうじょう)の曲。管弦曲。平家物語に、小督局(こごうのつぼね)が弾いたと伝える。本来は「大臣官邸の蓮」の意の「相府蓮」で、中国晋の大臣王検邸の蓮を叙した曲というが、後には男を思慕する女心の曲と解されるようになった。■

※『平家物語』巻第六 小督