防火樹イチョウ

先週10日(金)、遂に愛知県でも県独自の「緊急事態宣言」が発出され11日から発効しました。
途端に図書館・美術館といった文化施設や多くの娯楽施設がクローズとなり、学校も休校、大学はICTでの講義を余儀なくされ、日常の光景は一変してしまいました。

4月初旬、岐阜県多治見市にある虎渓山・永保寺へ車で出かけました。
700年の歴史を持つ禅寺で、1313年夢想国師開創、1335年仏徳禅師開山とあります。
臥竜池をはじめとする広大な浄土的庭園を有し、国の名勝にも指定されているそうです。

永保寺は平成15年(2003)に庫裡から出火、大玄関と本堂を全焼しましたが、庫裡は平成19年、大玄関と本堂は平成23年に写真のように再建されています。
庫裡前には、仏徳禅師お手植えと伝わる銀杏の大木があり、言い伝え通りなら樹齢700年ということになります。

イチョウの大木を眺めながら、焼失しなかったのだからイチョウの木は矢張り防火樹?…と思ったことでした。
燃えにくい樹木で、熱せられると樹皮から水(水蒸気)が吹き出す?ようなことをどこかで読んだような気がしたからです。

ひょっとして、宮尾登美子の『松風の家』?

明治39年(1906)、表千家は出火により表門、御蔵、祖堂を残して焼失したそうですが、隣の裏千家は類焼を免れています。
微かな記憶では、裏千家の露地にあった3代宗旦(1658年歿)手植えのイチョウの大木が、裏千家を類焼から守った?というような記述が小説の中にあったような、なかったような…。

小説を読んだのは昔のことなので、確かではありません。
早速確かめねば!と思ったのですが、図書館はコロナウイルスのため休館中で本は借りられず、かといってわざわざ買うまでは至らず、不確かなままになっています。

先の楽しみとして、とっておくことにします。!(^^)!

ともあれ、イチョウの木は防火樹の一つとされているようです。