冬至2020

今日は冬至。
一年で昼間の時間が一番短く、夜が一番長いとされる日です。

名古屋の日の出は6:57、日の入は16:44となっていますから、昼間は9時間47分ということになります。
尤も、日の出前の薄明、日没後の薄明がありますから、空の明るさはもう少し長く保たれそうです。

冬至の日には、南瓜をいただいて、柚子湯に入るのが昔からの習いです。
カボチャを食べると「中風」にならないと云うのなら、これは是非とも食べなければなりません。(オマジナイ)
また、柚子湯は肌荒れに効果があり風邪の予防にもなるそうですから、入浴しないという手はありません。

※トって付けた写真です!

勿論、今年も習いに従ったのでした。(^^)

冬至は二十四節気の中でも重要な節気です。
二至(冬至・夏至)を定め、二分(春分・秋分)、四立(立春・立夏・立秋・立冬)で一年を八節に分け、更に各節を三分したものが二十四節気。
二十四節気は、太陽の運行に基づいて作られたもので、節気の間隔はほぼ15日ということになります。
正しくは黄経の角度で節気は決められているそうで、黄経270度となる日が冬至です。(因みに、黄経0度が春分)

旧暦では、冬至(12月22日頃)を含む月を旧暦十一月としています。(今日は旧暦十一月七日)
旧暦のひと月は約29.5日(大の月30日、小の月29日)で、お月様が新月の日から次の新月となるまでがひと月です。
なので、運よく?冬至の日が旧暦十一月一日(朔日)となる場合があり、古くは「朔旦冬至」といって宮中では祝宴が催されていたとか…。
近いところでは、2014年12月22日が朔旦冬至でしたが、ほぼ19年に一度、ほぼ朔旦冬至ということなります。(ここはザックリと!)
何故19年なのかという理由については、旧暦の閏月が十九年に7回の割合で生ずること、旧暦の時代の各暦の起点が旧暦十一月一日であったことと深く関係していますが、小難しくなりますぅぅ…。

旧暦は馴染みが薄いのでピンときませんが、旧暦十一月は旧暦一年の始まりとも云える月で、旧暦で「子(ね)」の月となっています。

さて、冬至と聞くと脳裏に浮かんでくるのは「一陽来復」、そして組香「一陽香」です。

一陽来復は「陰が極まって陽にかえること。旧暦十一月または冬至の称」と辞書にはあります。
この日を境に、陽の気がかえってくる、昼間が少しづつ長くなってくると考えると「一陽来復」は、春の到来を予感させるような、気持ちを前向きにさせるような響きを感じます。

八卦を上下に二つ重ねた六十四卦(8×8=64)で十一月を表すと、上に坤☷、下に震☳を重ねた復䷗で、一番下に陽の爻(こう)が一つあらわれる月となっています。
まさに「一陽来復」を象徴するような月と云えそうです。

ところで【一陽香】。

◆香は四種
一として 四包で内一包
二として 三包で無試
三として 同断
客として 一包で無試

◆聞き方等
一の試みを終えて、出香十包を打ち交ぜ炷き出します。
二、三、客は無試なので、十炷香のように「つるび」で聞くことになります。

全部で十一包ですが、正聞きの一を聞き間違えることをとするようです。
これは努々(ゆめゆめ)、旧暦十一月の冬至、一陽来復を疎かにしないようにという先人の戒めなのかもしれません。

でも、よく間違えるのです。ハイ。(^^)