正色

朝日新聞・東京地域版の記事「角界余話6」に、大相撲の土俵上の屋根から垂れ下がっている四色[青・赤・白・黒]の房の由来が記してありました。
朱一色の柱から、神と季節を表す[青・赤・白・黒]の四色の柱に、更にTV中継に合わせ柱を取り払って四色の房に変化した経緯は、「不易流行」を思い起こさせ興味深いものでした。

香道の組香に「五色香」があります。
香は[青・黄・赤・白・黒・紫]の六種です。
まじりけがなく正しいとされる正色(せいしょく)の五色[青・黄・赤・白・黒]と、正色の混合によって生ずる間色(かんしょく)の一つ「紫」が香名になっています。

「論語」陽貨十七の「子曰、悪紫之奪朱也(しのたまわく、むらさきのしゅをうばうをにくむ)」云々を題材にした組香です。
「五色香」については、2018.5.21の「正色と間色-五色香-」で取り上げています。

色に「い」をつけて形容詞になるのは正色の五色のみで、青い、黄い、赤い、白い、黒いの五つ。(黄色いは慣用)
他の色については、紫色の、緑色の、茶色の、というように表現しています。

大相撲の四本柱については、2019.9.21の「大相撲、土俵の四本柱は…」の中で、故・半藤一利氏のコラムを引用して書いた覚えがあります。

大相撲の土俵が五行説に因んでいることはよく知られています。
青…東
赤…南
黄…中央(土俵)
白…西
黒…北

本当によく出来ていると思います。(^^)

公園のタイサンボク【泰山木・大山木】の花が咲いています。(北アメリカ原産)

同じくモクレン科の、カラタネオガタマ【唐種小賀玉】の花も咲いています。(中国原産)