卯の花・ホトトギス

ここ二、三日とても暑い日が続いています。
昨日の名古屋最高気温は33.1℃、今日は31.5℃の真夏日でした。
それでも、湿度は30%程と低かったことから、体感的には凌ぎやすかったように思います。

昨日は公園で、満開の卯の花、そしてホトトギスの初音に出会いました。
どちらも初夏を代表する風物詩です。

卯の花とホトトギスは唱歌「夏は来ぬ」(1896)<佐佐木信綱>にも歌われています。
「うの花の にほふ垣根に 時鳥(ほととぎす) 早もきなきて 忍音もらす  夏は来ぬ」

昨日鳴いたホトトギスは忍音どころか、甲高く見事に「キョッキョキョキョキョ…」と鳴いていました。
昔は「特許許可局」などと言われもした鳴き声です。

「うの花のにほふ垣根に…」の「にほふ」については以前、何かの折に記した記憶があります。
「にほふ」と「かをる」との違いについてです。

『旺文社古語辞典』には次のような解説がなされています。
「ともに色・香りのよいことに使われる語であるが、「にほふ」が艶(つや)のある感じであるのに対し、「かをる」のほうはほのかに漂う感じである。」
そして、古語の「にほふ」は、「色がひときわ美しく人目に立つ意。視覚にも嗅覚にも用いるが、古くは視覚的な意味が中心であった。」とあります。(^^)

香道には、ホトトギスを冠した組香として「子規香」(ほととぎす香)があります。
この組香に引かれている漢詩「香山館聴子規」について、2019.6.14付けの「詩歌をちこち【子規香】」で取り上げ、併せてホトトギスの異称、あてられる漢字などについて記したことは、今では一つの思い出となっています。

【子規香】の記事はこちら→ https://watayax.com/2019/06/14/hototogisu-kou/

先日の28日(土)、東京・増上寺で志野流宗家による「蘭奢待供香式」が盛大に執り行われたようです。
4月16日から始まっている特別展「香道の世界-志野流五〇〇年の継承ー」の関連行事のメインイベントです。
今年は、流祖・志野宗信没後500年忌の節目を迎えています。(宗信:1443~1523

特別展のHP上にある挨拶文の一部を引用します。

「室町中期に創生された香道は、徳川将軍家歴代がもたらした約二六〇年にわたる戦争のない江戸の時世に成熟期を迎え、江戸後期の大奥では志野流が受容されました。
この度、大本山増上寺様にて二ヶ月以上にわたり「香道」という世界にも類稀な香文化を広く発信させて頂く、またとない機会を頂戴しました。会期中は、感染症の終息と心の安らぎを願い、それとともに日本と世界の安寧を祈り、大殿本堂において徳川家康公をはじめとする徳川将軍家歴代の献香式を執り行います。」

以下は、洩れ伝え聞いたところによる「蘭奢待供香式」の「こぼれ話」です。(推測も入っていますので悪しからず!)
・増上寺で催すにあたっては尾張徳川家、徳川将軍家(宗家)のお取次ぎがあったようです。
・招待者・来賓には徳川将軍家(宗家)、尾張徳川家、水戸徳川家などの徳川家、更に近衛家の列席もあったようです。
・俳優(スター)の列席として、松本潤(次期大河ドラマ「どうする家康」主演)、倍賞千恵子、GLAY・teru、片岡鶴太郎などの名前が挙がっていました。(紹介の際には会場がザワザワッとしたとか…)
・メディアでは、NHK、『家庭画報』などが入っていたとのこと。NHKは3月の志野忌の取材もしたように聞いていますので、いずれ特集番組が組まれると思います。『家庭画報』の特集記事も楽しみです。
・供香式後の家元の言葉「蘭奢待の香りはわかりましたか?」にはドッと笑いが起きたとか…。換気対策がなされた広い会場ですから、近くの人には香りが漂ってきたかもしれませんが、数百人もの多くの列席者には届かなかったかも…。(^^)
・組香席の組香は「松竹梅香」と聞いています。
・名香席で炷かれた香木は「大内」などなど。(大内:百二十種名香)
・記念品は、蜂谷宗苾若宗匠監修によるベレアラボのオリジナルフレグランスオイル「YOZAN/陽山」とか…。
・……

東京都の新型コロナ感染者数は減少しているとはいえ、二千人前後で高止まりしています。
増上寺は一度参詣してみたいお寺ですが、感染状況が落ち着いてから…になりそうです…。(^^)