香木「寒月」「月の下風」

昨夜、たまたまチャンネルを合わせたTV番組「ハヤシソン!」に香木が二つ登場していました。

一つは【寒月】で、名古屋・徳川美術館蔵の駿府御分物の香木です。
香木の銘が印象に残り、早速調べてみたところ、「寒月」は羅国・二百種名香となっていました。

同美術館発行の図録『香(かおり)の文化』(平成八年)には、香木「降真香」仮銘「寒月」として載っているもので、約2.2Kgもの巨木!です。
解説によると、降真香は香木の分類上には無い名です。
志野流香道先代家元・蜂谷幽求斎宗由宗匠による仮銘ではないかと推測していますが、既に正銘になっているかもしれません。

※降真香・寒月

もう一つは【月の下風】、これも徳川美術館蔵の駿府御分物の香木です。
5月末に増上寺で催された「蘭奢待献香式」に付随する「名香席」で炷かれた香木でもあります。

上記図録には、香木「羅国」仮銘「月の下風」とあり、1545gのこれまた巨木です。
幽求斎宗由宗匠が仮銘を付し、当代・幽光斎宗玄宗匠により正銘となった香木のように記憶しています。

※月の下風(図録より)

徳川美術館前副館長・大河内氏の記述によると、美術館所蔵の香木は合計618品目、点数にして約2600点を数えるとか…。
所蔵されている膨大な香木は、先代家元により昭和15年から18年にかけて、ほとんど全てが調査・鑑定されたと聞いています。

昨夜のTV番組には、蜂谷宗苾若宗匠が出演していて、下賜されたであろう「月の下風」の一片が炷かれ、出演者が香りを聞いていました。
バラエティ番組だけあって、出演芸人さんは如何にして笑いを取るかが命ということで、かなりおふざけでしたね。

番組冒頭で、徳川将軍家(宗家)の倉庫、即ち宝物庫が開けられたのにはビックリ。
倉庫所在地が分かるような景色、そして倉庫内の映像はセキュリティ上から全てボカシが掛けられていました。(当然!)
次期当主・家広氏の説明によると、所蔵点数はざっと三千点とか…。

個人的には、茶入「初花」の映像を期待していたのですが、見事に空振りでした。
バラエティ番組なので、万人向けの味付けは致し方ないところです。ハイ。(^^)

今日の名古屋の最高気温は37.5℃、体温を軽く超えています。
暑いはずです!