節分2023
今日は「冬の土用」の最終日にあたる「節分」、文字通り季節の分かれ目で、明日は「立春」です。
立春・立夏・立秋・立冬の前日は何れも節分ということになりますが、「節分」と云えば矢張り「立春」前日を思い浮かべるようです。
旧暦では、一年の始まりを象徴する日が立春、その前日の節分は特に重視されていたようです。
節分行事の習いとして、今年もヒイラギ【柊】の枝に鰯を挿し、「鬼は外、福は内」の豆まきをし、そして散らし寿司とけんちん汁(けんちゃん汁とも)を食しました。
季節の変わり目には邪鬼が入り易いと云われていることから、トゲトゲの柊の葉と焼き鰯の匂いでもって邪鬼を追い払うべく、玄関外に吊るしました。(が、匂いを考えて鰯は干したモノで代用です!)
また、夕方には豆まき(煎り大豆)をして追儺の行事としました。
犬山成田山で祈祷済みの福豆です。
ご近所に憚り、「鬼は外」の豆はちょっと小声で庭へ、「福は内」の豆は散らからないように鉢植えの中へ撒いた次第です。
これでも追儺の効果はあるのでしょうか? (^^)
ところで、節分に因んだ組香として、先代家元・蜂谷幽求斎宗由宗匠による御試作「節分香」があります。
これまでにも何度か紹介しているとは思いますが、今一度。
◆香は三種
青として 二包で内一包試
黄として 三包で内一包試
赤として 四包で内一包試
◆聞き方等
青、黄、赤の試みを聞いた後、青一包、黄二包、赤三包の計六包を打ち交ぜて炷き出します。
全当りは点数の処に「福は内」と書きます。
とてもシンプルな組香です。
いろいろ楽しめそうです。
余談ですが、青、黄、赤の三色は何れも正色、これに同じく正色の白、黒を加えたら「五色」になります。
思えば、三、五は陽数(奇数)です。
だから何?…と言われそうな気がしますが、それだけのコトです。ハイ。
何かのビデオで、聞香炉の足は三足、香りを聞く回数も三回(or五回)とのたまわっていたことを急に思い出しました。 (^^)
そう云えば、NHKTV「京コトはじめー鬼をはらう京都の節分ー」の中で、平安京の鬼門・東北の方角に創建された吉田神社の追儺式の様子を紹介していました。
四つ目の仮面を被った方相氏が疫鬼を退散させるのですが、青鬼はこの世の悲しみを、黄鬼はこの世の苦しみを、赤鬼はこの世の怒りを象徴しているとのナレーションに、なるほど、なるほど、と納得しました。
「鬼は外、福は内」