新年立春

今日は(から)二十四節気の「立春」。 (黄経315度)
天明七年の『暦便覧』には「春の気たつをもってなり」とあります。

文字通り、春が立つ日ということで、気分的にはなんだかすっかり春モード。
特に今日は快晴微風、最高気温12℃まで上がり、暖かい一日でした。

暦を見ると「立春」の今日(2月4日)は、旧暦の一月十四日。
旧暦新年になってからの立春ということで「新年立春」と云うようです。
因みに、旧暦十二月中に立春を迎える場合は「年内立春」と呼び、古今集の巻頭の歌にもなっています。

旧暦では、旧暦十二月下旬から一月上旬の間に「立春」(2月4日頃)を迎えることになります。
※1992年(平成4年)には「立春」の2月4日が丁度旧暦一月一日となっていました。 (^^)

陰暦の一年はざっと朔望月29.5日×12ヵ月=354日で、太陽暦の365日より11日も短いことから、ズレが大きくならないように、旧暦では19年に7回の割合で「閏月」を挿入しています。(19年トータルでは同じ日数になります)
具体的には、二十四節気の中気(一月:雨水、二月:春分、三月:穀雨、…)が、新月から次の新月の間に入らないような月で、今年は旧暦二月の後に「閏二月」(3/22~4/19)があります。

最近、19年間の立春の日付(2月4日頃)と旧暦の日付を調べてみました。
2023.2.4…旧暦01.14
2022.2.4…旧暦01.04
2021.2.3…旧暦12.22(年内立春)
2020.2.4…旧暦01.11
2019.2.4…旧暦12.30(年内立春)
2018.2.4…旧暦12.19(年内立春)
2017.2.4…旧暦01.08
2016.2.4…旧暦12.26(年内立春)
2015.2.4…旧暦12.16(年内立春)
2014.2.4…旧暦01.05
2013.2.4…旧暦12.24(年内立春)
2012.2.4…旧暦01.13
2011.2.4…旧暦01.02
2010.2.4…旧暦12.21(年内立春)
2009.2.4…旧暦01.10
2008.2.4…旧暦12.28(年内立春)
2007.2.4…旧暦12.17(年内立春)
2006.2.4…旧暦01.07
2005.2.4…旧暦12.26(年内立春)

※注1…2021年は黄経315度となるのが2月3日の23:59でした。(惜しい!)
※注2…「年内立春」or「新年立春」となる回数はほぼ同数です。
※注3…上記19年間の内、旧暦「閏月」があるのは2006、2009、2012、2014、2017、2020、2023年の7回。

更に2004年以前の19年間を遡ってみると、ほぼ似たような日となっています。 (^^)
少々複雑になりました…、あまり深入りしない方が良いようです。(充分深入りとの声有り!)

蝋梅の花が開き始めました。
顔を近づけると、濃密な芳香に包まれます。

ところで、蝋梅は「梅」の文字を含みますがロウバイ科、一方、梅はバラ科です。(季語は蝋梅が冬、梅は春)

以前紹介した大外組【冬梅香】で、梅当たらず冬ばかり当たりたる人には[蝋梅]の名目が与えられるのも頷けます。

今日は厄除けとして「立春大吉」の紙札(聞香始の点心席でいただいたもの)を玄関に貼りました。
立春大吉の文字は縦書きすると左右対称で、裏から見ても立春大吉と読めることから、一度門をくぐった鬼がまだ中に入っていないと勘違いして出て行ったという逸話から、厄除けになるのだとか…。(『季節を愉しむ366日』より)