『茶道雑誌』休刊

表千家系の茶道月刊誌『茶道雑誌』が、12月号をもって休刊となりました。
先月号で休刊の予告はなされていましたが、今月号は休刊するとは思えないほど従来通りの編集・構成となっていました。
88年もの歴史を持つ同書の引き際の美学なのかもしれません。(^^)
長い間、楽しみつつ学ばせていただきました。ホント!

一昨日の12月3日は「カレンダーの日」。
日本では古くから太陰太陽暦(いわゆる旧暦)が用いられてきましたが、明治5年12月3日に当たる日を太陽暦(グレゴリオ暦)の明治6年(1873)1月1日に改暦したことから、12月3日を「カレンダーの日」と制定したようです。
制定したのは1988年で、カレンダーの業界団体[全国団扇扇子カレンダー協議会]および[全国カレンダー出版共同組合連合会]による制定とネット上にはありました。(名称にびっくり!)

新暦・太陽暦(グレゴリオ暦)への改暦は、明治の初めに文明開化を標榜する日本にとって、欧米諸国との通商や外交上、どうしても必要不可欠な事柄であったことは容易に想像できます。
とはいえ、明治五年十二月がほとんど消えてしまっただけに、国内では相当な混乱があったようです。
年越しそばは何時食べたらいいの?
十二月末に代金や掛金の支払いになっているけど、払わなくていいの?

ところで、今日12月5日は旧暦の十一月五日。
今月は先月同様、旧暦はちょうどひと月遅れとなっています。
なので、今日の月は五日の月、といっても特段の特徴はありませんが…宵には実に美しい眉月が輝いていました (^^)

12月は新暦でも「師走」、一年の締めくくりの月です。
香道では、組香「歳暮香」が12月定番の組香となっています。
「歳暮香」については、2018.12.08付けのブログで概要を紹介しています。→ https://watayax.com/2018/12/08/seibokou-2/

香は四種で[年(とし)・月(つき)・日(ひ)・ウ]

香の出によって名目が与えられますが、[年ウ年]が当たれば「年内立春」と記録に書かれます。
ウを立春に見立てれば、年の内にウ(立春)があるので年内立春となっているのでしょう…。
結構な遊び…です、ハイ。

そういえば、今年の立春(2月4日)は旧暦12月25日でしたから、年内立春でした。

ふるとし(古年)に春たちける日よめる
年の内に春はきにけりひととせをこぞ(去年)とやいはんことし(今年)とやいはん 在原元方

「歳暮香」…異変の多かった今年もこの時季となりました。
この一年を振り返り、心穏やかに[年・月・日]に向き合いたいと思っています。 (^^)