香道一口メモ・26-27/帚木
今日の名古屋の最高気温は29.9℃、ほぼ真夏日という暑さでした。
気象予報士によると、9月上旬の暑さだったとか…。
でも明日以降、気温は徐々に下がると云っていますから、体調を整えるのが大変です。
「源氏物語」の青表紙本を文字だけ追っていますが、「桐壺」がやっと終わり、「帚木」に移りました。
桐壺よりはるかにボリュームがあるので、今年中に読み終えられたらOKといった感じです。
香道一口メモ・26【薫物(たきもの)①】
沈水香・白檀・丁子香、甲(貝)香、麝香(じゃこう)など香剤の粉末や細末を、一定の処方で配合し「合香(あわせこう)」を作り、梅肉やみつを用いて練り固めて「練香」とする。これを焚(た)いて使用するところからたき物という。この製法の起源は仏典にあって合香は「和香」に比定でき、その用途により乾香と湿香とに分け用いている。
香道一口メモ・27【薫物(たきもの)②】
仏典の和香が中国に伝わると製法が具体化し、香の譜があらわされ、それを唐僧鑑真が伝えたとも。さらに和風化した。薫物の創造は貴族社会の社交的教養で個性豊かな香りの作成に心を傾けたから、香剤の調合法は秘法・秘伝とされた。上代の著名な薫物は梅花、荷葉(かよう)、菊花、落葉、侍従(じじゅう)、黒方(くろぼう)の六種。
いわゆる「六種(むくさ)の薫物(たきもの)」で、梅花、荷葉、菊花、落葉、侍従、黒方の六種です。
三条西実隆より秘伝の調合法を受け継いだという鳩居堂の「六種の薫物」はひときわ趣きがあります。
【追記】一口メモ・26の[乾香と湿香」は、次のように考えて良いのでしょうか。
乾香…いわゆる線香やいろいろな形に固めた印香など
湿香…茶の湯で炉の季節に焚く練香など