隠居
表千家の機関誌「同門」7月号を見る機会がありました。
現在の家元は千宗左(而妙斎)(79歳)ですが、代を長男・宗員(猶有斎)(47斎)に譲ることになったそうです。
正式な家元継承は来年2月28日で、宗員が宗左となり、現家元は宗旦を名乗るとあります。
2月28日と云えば旧暦では利休の命日を、宗旦と云えば三代・元伯宗旦を思い出してしまいます。
努めて故事を踏むことを是としているようにも思いますが、これが伝統文化の宿命なのかもしれません。
なお、表千家で隠居してから宗旦を名乗った人は過去に三人いるそうです。
そう云えば、裏千家ではひと足早く2002年に、鵬雲斎宗室から現家元・坐忘斎宗室へと代を譲っています。
代を譲った鵬雲斎大宗匠は玄室を名乗り、94歳の高齢にもかかわらず、今でも精力的に活動を続けているように聞いています。
一体どこから、尽きることのないエネルギーが湧いてくるのでしょうか…。
ギボウシの花茎の先端にアゲハが止まっていました。
珍しい光景です。