香道一口メモ(4)/日本昔話
某所で出された和菓子が、栗の形をした焼き目入りの栗きんとん。
銘は「昔話」。
「はて? 栗が関わった昔話って何でした?」
隣に座っていた小学生をお持ちの若い女性に尋ねたところ、即座に「さるかに合戦」とのお言葉でした。
と云われても、「昔話」はそれこそ昔の話で、ストーリーがまとまった形で脳裏に浮かんでは来ませんでした。
wikipediaで検索してから、「さるかに合戦」のストーリーは完璧に蘇りました。
めでたし、めでたし!
検索ついでに調べたところ、「栗」が関わる「昔話」はたくさんありました。
でも、まぁ、栗が活躍するのは、矢張り「さるかに合戦」でしょうか。
一件落着と云ったところです!?
香道一口メモ(4)【聞香①】
香道では、かおりを嗅(か)ぐことを「きく」といい、「聞」の字をあてる。意味からすれば、耳にする、聞いて内容を知る・承知する・判断するで、転じると味わってみる、味を試して違いを知るで、きき酒となり、香を嗅ぎ試みるからききこうとなる。これを「聞香」と書かれると「ぶんこう」あるいは香道界ではもっぱら「もんこう」と音読される。
香道の世界では、確かに「もんこう」と呼んでいますが、なるほど言葉の背景が分かります。
日本国語大辞典では、次のように説明されています。
・ききざけ【聞酒・利酒】…酒の良しあしを味わってためすこと。酒の品質、銘柄などを鑑定すること。また、そのための酒。
・ききちゃ【聞茶・利茶】…茶を味わいわけること。または、その茶。本茶といわれる栂尾(とがのお)の茶とそれ以外の産の非茶について、産地や精製した茶師などを飲みあてる。闘茶に起源をもち、茶の湯では七事式の茶かぶきに取り入れられている。
・ききこう【聞香・利香】…香道で、香のかおりをかいでその種類を当て、あるいは異同を判別すること。また、香をかぐこと。ぶんこう。もんこう。
※上図は『茶席の香』(淡交社)より。