十種香箱
今日は天気予報通りに時雨れて、通り道の落葉はぺったりと貼りついています。
葉が落ち切るまで、葉が乾くまで、掃除はちょっとお預けですネ…。
香道一口メモ・86【十種香箱】
十種香の用具、または主な十種類の香具を一括して箱に納めたことからの名称であったが近代では各種の用品を収蔵している。色ひもで結ばれる上下二段の桑製か漆塗り、梨子地蒔絵製。一般に香具は細工がち密で美術的価値の高いものが多く、直ちに製作するには困難なものがあるが、火道具香炉類などの焚香(ふんこう)用具は市販されている。
★秋の野蒔絵十種香箱(図録『香の文化』より)
★梅流水蒔絵十種香箱(『茶道雑誌』12月号より)
※如庵(じょあん)茶会の床脇に飾られたという十種香箱。(10月4・5日/名古屋世話人・薄茶席)
■如庵は、愛知県犬山市にある名鉄犬山ホテルの有楽苑(うらくえん)にある国宝の茶室です。
如庵は、元は京都・建仁寺塔頭正伝院にあった織田有楽(織田信長の弟)の茶室で、明治以降に書院と茶室は東京・三井家に移築され、昭和には大磯の別邸へ移され、さらに昭和46年に名鉄が引きうけて、現在の名鉄犬山ホテル・有楽苑内に移築されたといいます。
随時、見学会が催されていて、国宝・如庵の中に入り見学することもできます。
茶室内に座して、心静かに目を閉じれば、遥か遠く西の方から風に乗って「都に戻して~~」という声が聞こえてくるとか来ないとか…。(^O^)