第一回名美歳末茶会

名古屋美術倶楽部3階で催された「名美歳末チャリティ茶会」に行ってきました。

この茶会は、去年まで「歳末朝日茶会」と称して62回の歴史を刻んでいた茶会です。

今年から二つの流派で一席ずつ計二席を終日設ける方式に変更され、記念すべき第一回の席主は表千家・柴田紹和氏と遠州流・丸山宗翠氏のお二人でした。

表千家の席では、桐木地の利休袋棚が目を引きました。

※利休袋棚(『茶席の香』(淡交社)より)

この棚は、志野流香道の志野棚を草庵風に仕立て直したものと云われています。(志野棚の写真は12月3日付のblogにあります)

炉縁は、柴田氏のお席が真塗りに菊の置き上げ、丸山氏のお席が真塗りに螺鈿の鳳凰絵で、共に豪華なものでした。

また、「茶会」に合わせて別の階では茶道具などの「数寄の市」も開かれていて、毎年のことながら目の保養をさせていただきました。

香道一口メモ・88【聞香会②】

聞香の間は「安座」といい、男性ならあぐらを常法とするが、場合によっては慎むこと。銀葉のゆがみ、香木の落ちたのを自身で直さないこと、記紙の書き直し、小札の入れ替えなどは未練がましいから慎むこと。一香炉の聞香する数は三回か五回とする。その時の呼吸する向きは下座か真下で行うこと。ほか数カ条の心得が挙げられている。