節分・鬼やらい
今日は節分。
冬の土用の最終日にあたり、明日はいよいよ立春、暦の上では春ということになります。
「鬼は外、福は内」の掛け声とともに、習いに従って豆まきをしました。
念には念を入れて、玄関外には「柊(ひいらぎ)に鰯(いわし)」を吊り下げて鬼を追い払う「おまじない」もしておきました。
※個包装の「おつまみいわし」では、鬼払いとはいかないかも…。(^O^)
ところで、『茶道雑誌』二月号の表紙は日本画家・森田りえ子氏の「鬼やらひ」。
あまりにも美しく素敵な日本画なので、スキャンさせていただきました。
「鬼やらひ」は疫鬼を追いやる行事で、辞書には【鬼遣・追儺】とあります。
元は朝廷で大晦日(旧暦)に行なわれていた行事ですが、やがて社寺・民間にも広まり、後世では節分の行事になったとか…。
古い習いに従って、形だけでも行事を済ませた気分になっていると、なんだか心がやすまります……。
香道一口メモ・124【香道の普及】
江戸初期には伝統文化復興の機運に伴い、新興の上層武士や富豪の社会に流入した。家康も盛んに奇南香(伽羅)を求めたことは知られるところで、その遺産の中の南方物産中には、沈香木がすこぶる多い。当時、伽羅一斤(六〇〇㌘)は四両と非常に高価で金につぐ貴重品であったとか。婚礼調度の中にも沈箱や香盆・香炉・火道具類を納め始めている。
★一斤(600g)が四両、…ということは一両=約10万円として単純計算しますと、1g当たり670円程度になります。
当時としては高価だったのでしょうが、平成30年の感覚としては「え~、そんなにお安いの~」という感じでしょうか…。
★名古屋市にある徳川美術館には、「駿府御分物」としての香木が大量に収蔵されています。また、国宝「初音の蒔絵調度」の数々の品は定期的に展示されています。
※図録『香の文化』より「初音の蒔絵調度」