空振り…

秋の正倉院展は平成最後の、しかも第70回の節目を迎える特別展になるのでは?と思っていましたが、どうやら毎年毎年の正倉院展がそもそも特別展!という認識のようで、特に平成最後とか、第70回とかを前面に出すことはないようです。

8月3日に要綱が発表されたようですが、会期は10月27日(土)~11月12日(月)となっています。

残念ながら、期待を込めた予想は見事な空振りに終わり、香木「蘭奢待」は出展目録に見当りません。
また、香木「紅塵(こうじん)」もありません。

尤も、これらの香木の名を聞いて色めき立つのは主に香道関係者で、香道人口も含めて総合的に考えると今年特別に出展しなくてはならない宝物とは云えず、ほぼ10年ごとに展示というサイクルで十分という見方も頷けるというものです。(前回は平成23年)

ともあれ、残念な空振りとなりました…。

空振りとはならなかったのが昨日の天気予報で、遂に待ちに待っていた恵みの雨がしっかり降ってくれました。
草木にとっては命綱の雨水となり、心なしか?生き生きとして見えます。
草花は今夏の猛暑によって少なからず葉焼けしていて、痛々しさはありますがちょっと一息といったところです。

ところで、風炉の炭手前。
裏千家流では、前面が開いている形の道安風炉の場合、白い藤灰を入れた灰器を持ち出して灰匙で風炉灰に月型を切ることになっています。
でも、切合せ風炉の場合には、灰器は持ち出さないことになっています。(当然、月型を切ることもありません)

一方、表千家流では、風炉の場合にはそもそも灰器を持ち出しはしません。(道安風炉、切合せ風炉とも)

※道安風炉(原色茶道大辞典より)

※切合せ(原色茶道大辞典より)

流派によって、扱いが異なっていることは不思議でもなんでもありませんが、裏千家流の切合せで灰器を持ち出さないのは、切合せ風炉が歴史上古くからあることに鑑み、扱いを敢えて当初のまま残したのではないかと勝手に推測しています。

全くもって流派それぞれです。(何の不都合もありません!)

今日はお盆の迎え火の日。
夕方、ご先祖様をお迎えすべく「おがら」を焚いたのでした…。