仲秋香

9月の和楽会は「月見の頃」をテーマに無事終了。
花入には薄と萩が入りました。

陰暦(旧暦)の八月は仲秋。
一昨日は十五夜、昨日は十六夜(いざよい)でした。

仲秋の時季も残すところ半月を切り、「仲秋香」を急がないとタイムアウトになりそうです…。

◆香は四種
一として 五包で内一包試
二として 同断
三として 三包で無試
客として 一包で無試

◆聞き方
一、二の試みを聞いた後、
出香十二包(四・四・三・一)を、次の様に結び合せて炷き出します。
一一、二二、三三、一二、二一、三ウ

◆記録紙
記録紙には二炷づつ、以下の名目で記します。
一一は 待宵(まつよい)
二二は 望月(もちづき)
三三は 不知夜(いざよい)
一二は 居待月(いまちづき)
二一は 立待月(たちまちづき)
三ウは 臥待月(ふしまちづき)

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この組香の面白さは、どうやら名目にありそうです…。

陰暦(旧暦)の月の名称は様々ですが、十五夜前後の名称で良く?知られているものをいくつか挙げてみます。
十四日…【待宵月】
十五日…【望月】【十五夜】【三五の月】
十六日…【不知夜】【十六夜】【既望】
十七日…【居待月】
十八日…【立待月】
十九日…【臥待月】【寝待月】
二十日…【更待月】

上記のうち、国語辞典に載っていない言葉は【不知夜(いざよい)】で、その出どころが気になるところです。
普通よく用いられるのは【十六夜(いざよい)】かと思いますが、【不知夜】という表記は「秋月香」でも見られ、同組香では香五種の内の一つとなっています。[待宵、望月、不知夜、雲、雨]

「不知火」を(しらぬい)と読むことは知っていますが、「不知夜」で(いざよい)とは……です。
「不知夜」については、また後日にします。(^O^)