北風小僧の…♪

朝のNHKラジオで気象予報を聞くともなしに聞いていたところ、女性予報士が若い声で「二十四節気を細かく分けた暦に七十二候というのがあって、今は北風や木枯らしが吹く頃となっています」というような意味のコメントを報じていました。

とっさに新暦・旧暦併記カレンダーの一昨日の欄に「朔風…」と書いてあったのを思いだし、あらためてしっかり見てみました。

「朔風払葉」
(きたかぜこのはをはらう)

とあります。
読みは(さくふう葉を払う)で良いと思いますが、意味としてカレンダーには「北風が木の葉を吹き払う」と記してあります。

「そうなんだぁ~」

「ということは、朔風は北風のこと? えぇ~?」

「朔」に「北」の意味があるなんて、思ってもみないことでした。

早速、電子辞書で「朔」を調べてみました。
辞書の中でも『新漢語林』の説明は簡単明瞭でした。

①ついたち。陰暦で月の第一日。「月朔」
②こよみ。昔、天子が年末に諸侯に与えた明年のこよみ。
③天子の政令。
④はじめ。
きた。北方。十二支の第一番目の子(ね)が北に配されたことから、朔(はじめ)を北とした。

最後の⑤番目にちゃんとありました。「えぇ~」です。
理由まで記されていて一件落着です。
辞書には[難読]として、朔日(ついたち)の例まであげてありました。(^O^)

陰陽五行に基づく<方位関連図>では、子(ね)は北に配されています。

五行

陰陽五行、干支、八卦、旧暦、二十四節気などは、現在でも事あるごとにあちらこちらで顔を出して、茶や香といった伝統文化の世界にも彩りを添えているように思います。(面白いです!)

ところで、明日は11月30日。
TVで明日の天気予報を見る限り、今年は「木枯らし一号」は発表されないままになりそうです。
どうやら、北風子僧は12月に持ち越しです…。