曜変天目茶碗・東京(静嘉堂文庫)

昨日は、展覧会の会期末が近付いている東京・静嘉堂文庫美術館へ出かけました。

東京・奈良・滋賀の三カ所でほぼ同時期に公開された曜変天目茶碗の三つ目にあたる曜変天目茶碗(稲葉天目)をこの目に焼き付けておく?ためです。
曜変天目茶碗の完形品は世界に僅か三碗しかなく、しかも何れも日本にあって国宝に指定されています。(中国でも、完形品ではないものの、曜変天目片は今世紀になってから発見されたようです。)

館所蔵の曜変天目(別名:稲葉天目)は、三碗の中でも文句なく一番の品です。

※ポストカードです。

漆黒の中に浮かび上がる斑紋の大きさ、数、輝きのどれをとっても一番の品で、しかも完全な形で伝わっているのですから、ただただ素晴らしいとしか言いようがありません。

今回の展覧会のメインは「備前刀」で、曜変天目茶碗は玄関ロビーの一角に、自然光の下で鑑賞できるように単体で展示ケースの中に収められていました。(三碗同時公開を仕掛けた方は一体どなたなのでしょうか…)

三碗とも印刷されているクリアファイルが販売されていました。(他の会場にもありました)

左から、大徳寺龍光院蔵、静嘉堂文庫美術館蔵、藤田美術館蔵となっています。
写真を見ただけでも、三碗の違いは歴然としていて、「稲葉天目」が随一と云われているのも頷けます。

実は、龍光院蔵の茶碗は上の写真では左端に、藤田美術館の茶碗は右端上に黒釉が剥がれたような小痕跡があり、金継が施されているように見学した際に感じましたが、上の写真でもそのように見えます。(写真が小さい!!)

個人的には、一ヶ月にわたった、曜変天目茶碗騒ぎがやっと終わりました。(^O^)

展覧会メインの「備前刀」の展示は解りやすい解説がなされていて、しっかり勉強できたように思います。
太刀と刀の違い、備前の系統、刀の各部の名称などなど、これまで見過ごしていた部分の知識が少しだけ拡がった感じがしています。
パンフレット「図説・刀剣観賞の手引」は秀逸でした。

静嘉堂文庫美術館を終えてから、近くの五島美術館へ移動して「近代の日本画展」を見ました。
横山大観の「達磨」が不思議と印象に残っています。

東京へ久しぶりに来たんだからと、前回果たせなかった「東京スカイツリー」に昇ってきました。
チケット売り場は、平日午後にもかかわらず30分弱の待ち時間で、いまだに続いているタワー人気に少々驚きました。

※「東京ゲ―トブリッジ」や「風の塔」が写っていますが、写真が縮小されているのでちょっと…?