夏越しの祓え・水無月
今日6月30日で今年の丁度半分が過ぎました。
もう半分が過ぎたの…?
月日が経つのは本当に早いものです!
この半年の穢れを祓い、残り半年の無病息災を願って、今日は「夏越しの祓え」です。
茅の輪をくぐり、人形(ひとがた)で身の穢れを祓い、お菓子「水無月」をいただいて、暑い夏を無事に越すことを願う日です。
とは云ってもできる事は限られていて、お菓子「水無月」をいただくことを毎年の習いとしています。
今年は亀屋芳広の「水無月」。
白い外郎生地を清々しい氷に見立て、上に邪気を払うとされる赤い小豆をのせた美味しいお菓子です。
「夏越しの祓い」は今でこそ、6月の晦日に行なわれていますが、元はと云えば旧暦六月晦日の行事。
昔、暑い夏は水が悪くなりがちで、疫病も流行り易く、命の危険と隣り合わせでしたから、旧暦晩夏六月の晦日にはお祓いをして、夏を越したことに、命長らえて秋を迎えることに安堵したのではないかと思われます。
因みに、今年は8月7日が旧暦の六月晦日、奇しくも「立秋」の日となっています。
そういえば、小倉百人一首に夏越しの祓えを詠んだ歌がありました。
風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける 家隆
❖
公園のノカンゾウ【野萱草】の花が通り雨に濡れていました。
萱草は夏の季語、香道の札銘でも夏之部に属しています。
札銘の夏之部を、パソコンの辞書にある漢字と現代仮名遣いで…。
葵花(はなあおい)、虎耳(ゆきのした)
杜若(かきつばた)、芍薬(しゃくやく)
罌粟(けし) 、鳶尾(いちはつ)
射干(しゃが) 、烏扇(ひおうぎ)
列珠(れだま) 、薔薇(そうび)
石斛(せっこく) 、芰荷(はちす)
百合(ゆり) 、紫陽(あじさい)
合歓(ねぶ) 、萱草(かんぞう)
柘榴(ざくろ) 、澤瀉(おもだか)
萍蓬(こうほね) 、玉簪(ぎぼうし)
瞿麦(なでしこ) 、凌霄(のうぜん)
戎葵(からあおい)、渓蓀(あやめ)
□葵(けんき) 、蜀葵(あおい)
※□葵(けんき)の□は草冠に肩の文字。石斛の斛には草冠もあり。萱草=萱艸。
※草冠に肩の文字は、パソコンの外字作成機能でつくることが出来ます。
※漢字と読みについては、上とは異なる漢字・読みの伝承もあるようです。(人それぞれ?)