桃始笑

今日10日は七十二候の「桃始笑」(ももはじめてさく)。
文字通り「桃の花が咲き始める」の意です。

「桃の花が咲き始める」頃とあれば、桃の花を題材にした組香「三千年香」はうってつけで、3月の組香としてよく行われるのも頷けます。(^^)

アセビ【馬酔木】の花が咲き出しています。
馬が葉を食べると酔ったようにふらふらすることから馬酔木と書くとか…。
有毒成分グラヤノトキシンのせいだそうです。

『万葉集』には馬酔木(あしび/あせみ)としていくつか詠まれています。

大津皇子の屍を葛城の二上山に移し葬る時、大来皇女(おほくのひめみこ)の哀しび傷む御作歌二首
165 うつそみの人にあるわれや明日よりは二上山を弟世とわが見む
166 磯のうへに生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君がありと言はなくに
〔大意〕岩のほとりに伸びている馬酔木を手折ろうと思うけれど、それを見せるべき弟がこの世にいるとは誰も言わないことである。
〔出典〕『日本古典文学大系 萬葉集一』(岩波書店)

今日の最高気温は17℃、日中はコート不要の穏やかな一日でした。
公園にある梅の花が次々と開き、見ごろを迎えようとしています。