むべ
依然として続くコロナ禍の為、長い間疎遠になっていた大寄せの茶会に、数ヵ月ぶりに出かけました。
四月の八事・興正寺月釜のお席は、志野流席(蜂谷なをみ氏)と興正寺席の二つ。
志野流席の床に掛かっていたのは大徳寺・天裕筆「江山 古句云」。(古句の部分は忘れました…)
七官手の青磁耳付花入れには季節の花・山芍薬が入っていました。(ご馳走です!)
青漆源氏香乃図の炉縁に香炉釜、長板に大振りの七宝水指、蓋置に白薩摩の火舎(ほや)などの取り合わせでした。
お菓子は両口屋是清製の、餡をこなしで袖状に包み、源氏香乃図が押されたその名も「花散里」。
久しぶりのお茶席をゆったり楽しませていただきました。
興正寺席の床の花はウラシマソウ【浦島草】。
サトイモ科テンナンショウ属の多年草で、花穂の黒紫色の先端が鞭状となって垂れ下がる様を、浦島太郎の釣り糸に見立てての名とか…。
お菓子は鳥取県・倉吉市名物の石谷精華堂「打吹公園だんご」。
「今も昔も、花よりだんご」の白・緑・茶の三色だんごでした。美味!
お席の入り口に飾ってあったのは、掛花入れに入れられたムベ【郁子】。
アケビ【木通】と同じ蔓性の植物ですが、アケビは果実が開裂するのに対し、ムベの果実は開裂しないとか…。
初めて見る花でした。(ご馳走です!)