嘉祥・和菓子の日
東海地方も一昨日(14日)に「梅雨入り」となりました。
昨年より1日、平年より8日遅い梅雨入りとか…。
今朝、クルマのエンジンを始動したところ、カーナビの音声案内が聞こえました。
♪「今日は和菓子の日です」
まさかカーナビから案内をされるとは思っていなかったのでビックリ。
今日6月16日は「和菓子の日」となっています。
全国和菓子協会が1979年(昭和54年)に制定した記念日です。
その由来は古く、平安時代の「嘉祥(かじょう)菓子」に遡るとか…。
平安時代の848年、仁明(にんみょう)天皇はご神託を受けたとして元号を「承和」から「嘉祥」に改元。
旧暦六月一六日に、疫病を祓うためとして、「1」と「6」に因む16個の菓子や餅を神前に供え、後に食べたという行事が「嘉祥」(※嘉定とも)として伝わっています。
「嘉祥」の名称は、嘉祥元年(848)の年号によるとも、また中国南宋から輸入された宋銭「嘉定通宝」によるとも、とされています。
戦国時代から江戸時代にかけては、嘉定通宝の「嘉通」を「勝つ」に掛けて縁起が良い、吉祥とされたとか…。
また、同通宝一六枚で食物を買い六月一六日に贈答する風習もあったようです。
江戸幕府では、年中行事の一つとして旧暦六月一六日に嘉祥の儀式が盛大に行われていたそうです。
将軍が大広間に出て、お目見(めみえ)以上の諸士、大名や旗本にお菓子を下賜したようです。
下の画は、国立国会図書館デジタルコレクションにある「千代田之御表 六月十六日 嘉祥ノ図」3枚を合成加工したものです。
和菓子の記念日とあれば、和菓子屋さんの店頭には、なんらかの記念の和菓子が販売されているかもしれないと思い、近くの和菓子屋さんに電話してみましたが、特に嘉祥菓子はつくっていないとのこと…。
でも、京都の老舗菓子舖「とらや」ならあるかもしれないと思い、HPを開いてみました。
ありました!
さすが「虎屋」さんです!
嘉祥の由来に始まり、数種の嘉祥菓子(※)の紹介、そして宋銭「嘉定通宝」の写真まで添えてありました。
(※)「嘉祥7ヶ盛」(7=1+6)、「嘉祥饅頭」、「嘉祥蒸羊羹」
でも、何故に六月一六日?
平安の昔、双六のサイコロをふったら一と六が出た…などというのは妄想(暴走)が過ぎるのでしょうか。(^^)
この時季の花、クチナシ【梔子】が咲き出しました。(於:公園)
目にも鮮やかな白い花です。
嘉祥(かじょう)の日。
本日の我家の”お茶”の菓子は「草餅」でした。(^^)