対香炉(丹桂・折桂)三景

志野流香道の香席において、よく用いられているのが染付の対香炉。
聞香炉の側面にある文言の違いから、それぞれ丹桂の香炉、折桂の香炉と私は呼んでいます。
理由は、対香炉で文言が異なっている箇所が、丹桂一枝香と折桂一枝香の処だけということによります。

香炉側面の文言と画の出処はさておき、対香炉を乱箱や地敷に置く時の位置関係はどうなのでしょうか。
個人的には気になっていますが、書籍やネット上にその手の記事を見たことがありません。

手元にある香道紹介番組の録画ビデオの中で、対香炉が用いられているのは以下の三本です。

①2014年9月 BS朝日「エコの作法ー究める×銀閣寺ー」

※場所は松隠軒。香元は蜂谷宗苾若宗匠。丹桂の香炉は左側。

②2016年6月 BS朝日「京都ぶらり歴史探訪」

※場所は銀閣寺。出演者は蜂谷宗玄家元、中村芝翫ほか。丹桂の香炉は香元から見て左側。

③2020年5月 NHK「歴史秘話ヒストリア」

※場所は松隠軒。丹桂の香炉は香元から見て左側。

三本のビデオを見る限り、香元から見て丹桂の香炉は左側、折桂の香炉は右側のようです。

個人的には、丹桂の香炉は香元から見て左側と思い込んでいますが…。

でも、まぁ、そんなに目くじらを立てるようなことではないのかもしれません。 (^^)