花無心招蝶

表千家同門会誌「同門」4月号のコラム「清らかな茶の楽しみ」に、江戸時代の僧、良寛の詩の一節が載っていました。

花無心招蝶 花は蝶を招くに心無く
蝶無心尋花 蝶は花を尋ぬるに心無し。
花開時蝶来 花開く時 蝶来たり
蝶来時花開 蝶来る時 花開く。
吾亦不知人 吾も亦 人を知らず
人亦不知吾 人も亦 吾を知らず。
不知従帝則 知らずとも帝則に従う。

自然のままに、あるがままに、ということなのでしょうか…。

ふいっと、茶道のあり方を説いた利休七則を思い出してしまいました。

茶は服のよきように点て、
炭は湯のわくように置き、
冬は暖かに夏は涼しく、
花は野にあるように生け、
刻限は早めに、
降らずとも雨の用意、
相客に心せよ

自然体で臨めるように……、日々の修練はあるのかもしれません。 (^^)

とは言っても、「言うは易く行なうは難し」です。ハイ。

※ヒトリシズカ【一人静】

※シロヤマブキ【白山吹】

※公園のウワミズザクラ【上溝桜】
※「うわみぞざくら」の変化した語で、昔、材の上面にみぞを刻んで占いに用いたことによる、と辞書にあります。

外盤物②「闘鶏香」

◆香二種
左として 六包に認め内一包試
右として 同断

◆聞き方
試み終わりて十包打ち交ぜ炷き出します。
一炷開きです。

◆記録(左方、右方に分かれ、当りだけを記す)
|  左左右右左左右右右左
札名 左 右 左左 右右左 七

◆盤
盤一面、赤鶏五羽・黒鶏五羽

平成8年に名古屋・徳川美術館で「香(かおり)の文化」展が開催されました。
同展図録には東京国立博物館蔵「十組盤」の写真が載っています。下は「闘鶏香」の盤一式です。
解説には、「左右に闘鶏を五羽ずつ並べて駒を進める」とあります。