藤袴ドライフラワー
この秋、アサギマダラの飛来を願っていたものの、結局今年も飛来することはなかった藤袴(フジバカマ)の花を切り取り、ドライフラワーにしました。
吊るしてから4日経ちますが、近づくとフジバカマの芳香が漂ってきます。
フジバカマと云えば、真っ先に浮かんでくるのは、一木四銘とも云われている伽羅の一つ「蘭(ふじばかま)」。
※図録『香り』より、徳川美術館蔵の一木四銘(柴船・白菊・初音・蘭)。
なお、フジバカマに蘭の字をあてているのは、漢名が「蘭草」であることから…。
他にも、『源氏物語』三十帖の巻の名が「藤袴」、また秋の七草「萩の花尾花葛花瞿麦が花女郎花また藤袴(ふじばかま)朝顔の花」の一つにも藤袴の名があります。
香道一口メモ・68【香炉⑥】
聞(きき)香炉=聞香用。三足付きで煙返しのない一重口の香炉。初期には青磁、染付、赤絵、交趾、高麗製など一個の唐物を用いていたが、後に一対を常法とするようになると、写し物、和物ができた。有紋のものは主な絵のある面を、無紋のものはいずれか一足を正面とする。香棚に飾るのを本香炉、香数・客数に応じ追加するのを添え香炉という。
※鳩居堂カタログより。