もじえもじ

徳川美術館で開催中の秋季特別展「もじえもじ」-文字が絵になる、絵が文字になる-を見てきました。

文字や記号を用いて絵にした「文字絵」、絵そのものを表音文字や表意文字として用いた「絵文字」の一大展覧会です。
展示品リストに載っている美術品は全131点。
梵字と経文、葦手絵(あしでえ)、判じ絵等々、いろいろなジャンルに分けて展示されていました。

目玉の一つが国宝「平家納経 分別功徳品」(厳島神社蔵)。

※徳川美術館季刊誌「葵」より

平安時代の作品であることが信じられないほど色彩が鮮やかに残っています。
絵の左下のところには、何やら文字が絵の一部となって描かれています。

特別展示室前の廊下にパネル展示されていたのは「判じ絵」。
「いろは四十八字はんじもの」(下図)をはじめとして、東海道五十三次、草花、呉服などなど、絵が何を意味しているのかを読みとくという面白い絵でした。

答えを見ると、なるほど!と思わず頬がゆるんでくるような楽しい絵解きになっています。

ところで、美術館に隣接する蓬左文庫前の植込みには、満開の秋明菊が群れをなしていました。
なんと、世間の秋明菊はとうの昔に開花していたのです!