福寿草・風の色
今日で1月も終りです。
この間まで、正月、正月と浮かれていたのに、正月の気分はすっかり無くなってしまったどころか、新型コロナウイルス騒ぎが勃発し、インフルエンザと共に感染予防に気をつけなくてはいけない月替わりとなっています。
名古屋市内の観光地など混雑する所は少し避けた方が無難のようです。
茶会に出かけるのももう少し我慢といったところでしょうか…。(^O^)
名古屋では未だ初雪を観測していません。
最も遅く初雪を観測したという1901年1月21日の記録を塗り替えて、現在も大幅に更新中ということになります。
もうすぐ節分、立春ですが、天気予報を見る限り、名古屋に雪は降りそうにありません。
山の雪も例年と比べると随分少ないようですから、このままでは春先から夏にかけての水不足が心配されるところです…。
福寿草の花が咲きだしました。
暖冬の影響でしょうか、昨年より早い開花のようです。
素心蠟梅の花が盛りです。
強い芳香を放つ花は、少し離れてフワッと漂ってくるくらいの距離で鑑賞するのがベストかも…です。
今日は快晴、そして風がとても強い一日でした。
名古屋での瞬間最大風速は16m/sもあったとか…。
風と云えば「風の色」という言葉が、事あるごとに脳裏に思い浮かびます。
映画『日日是好日』の原作者としても知られている作家・森下典子氏が『茶道雑誌』に昨年四月から連載しているシリーズのタイトルが「風の色・水の聲 映画『日日是好日』のこと」。
映画製作の舞台裏が毎月興味深く綴られています…。
風に色があるのですか?
水に聲があるのですか?
といった問いは御法度ですね…。
香道の香銘としても、「風の色」が何回か用いられたことがあります。
想像力をかき立てるとても魅力的な言葉のように感じます。
『広辞苑』で「風の色」を引くと、意味が解説されていました。
「(草木などの動きで知られる)風の動き。また、その趣。かぜいろ。」とあり、『玉葉和歌集』551の定家の歌が引かれています。
八重葎 ( やえむぐら ) 秋のわけ入る風の色を 我れ先にとぞ鹿は啼くなる
そう云えば、心の様子を意味する「心の色」などという言葉もありましたね…。(^O^)
なお、「風の色」以外にも、香銘として風の音、風の便、風の伝なども趣のある言葉として用いられているようです。